高齢なので透析はもういいと思っています
腹膜透析は延命のために行うのではありません。
尿毒症や浮腫、呼吸困難にならぬように、症状緩和と人生を豊かにするために行います。
極力、他人の世話にならず、終末期まで尊厳を保ち、やりたいことを行い、行きたいところに行き、好きなものの飲食を可能にすることが目標になります。
血液透析と異なり、治療のための通院が不要ですので、通院手段の心配もありません。
最近では緩和的腹膜透析という考え方も普及してきています。(下段に詳しい解説があります)
腹膜透析は延命のために行うのではありません。
尿毒症や浮腫、呼吸困難にならぬように、症状緩和と人生を豊かにするために行います。
極力、他人の世話にならず、終末期まで尊厳を保ち、やりたいことを行い、行きたいところに行き、好きなものの飲食を可能にすることが目標になります。
血液透析と異なり、治療のための通院が不要ですので、通院手段の心配もありません。
最近では緩和的腹膜透析という考え方も普及してきています。(下段に詳しい解説があります)
腹膜透析ではカリウム除去がしっかりされますので、カリウム制限は不要なことが多いです。
これまで我慢していた、生野菜サラダやフルーツを食べることができます。
筋肉が衰えないようにタンパク質も通常より多めに食べていただきます。
日本透析医学会によると2012年~2015年の我が国の腹膜炎発症率は0.21-0.24/患者・年と低頻度であると報告されています。(一人の患者さんが約5年に1回腹膜炎を起こす程度の確率)
除水の取れる透析液(アイコデキストリン・4.25%ブドウ糖液)やAPD(自動腹膜灌流装置)を駆使することで、適正な水分摂取が可能で、体液過剰による心不全も避けることができるようになっています。
近年の医療技術の進歩によって、腹膜透析は非常に安全な治療になっています。
2000年ころから導入された中性化低GDP透析液の普及により発症頻度は非常に低くなり過去の合併症となりました。
2017年のオランダEPSレジストリーでは、わずか0.14%と報告されています。
Significant Decreasing Incidence of Encapsulating Peritoneal Sclerosis in the Dutch Population of Peritoneal Dialysis Patients.
Betjes MG, Habib SM, Boeschoten EW, Hemke AC, Struijk DG, Westerhuis R, Abrahams AC, Korte MR.
Perit Dial Int. 2017 Mar-Apr;37(2):230-234. doi: 10.3747
被嚢性腹膜硬化症(EPS)発症がみられなくなったことで、かつては5-8年と考えられていた腹膜寿命が伸び、10年以上継続も可能となっています。最長で40年以上継続されている患者さんもいらっしゃいます。
高齢の方では、治療可能期間に拘る必要はありません。
苦痛が少なく自由度も高く社会的入院回避が可能な治療法である腹膜透析が薦められます。
まったく心配いりません。
アシスト腹膜透析(Assisted PD)といって訪問看護やご家族に手伝ってもらい、在宅・施設で穏やかに腹膜透析をおこなうことも可能です。
はいできます。
医療依存度の高い利用者を積極的に受け入れる施設が増えてきています。
通院が難しい場合は、ご自宅や施設で訪問診療を受けることも可能です。
いいえまったく大変ではありません。
局所麻酔でも可能で、手術に慣れた施設では20-30分程度で終わります。
当院で開発した、ミニマム創テンコフカテーテル留置術では、創長2-3cmのきわめて小さな創で行うことが可能です。
https://kagoshimapd.blogspot.com/2025/04/minimal-wound-tenchoff-catheter.html
手術当日から腹膜透析を開始できますし、自由に動くこともでき、食事も食べることもできます。
当院では術後2ヵ月よりバスタブ入浴や温泉も許可しています。
ほとんどの場合、問題ありません。
腸閉塞を繰り返していたりしていて、骨盤内の高度癒着が予測されるときには慎重に判断します。
まずはご相談ください。
在宅透析である腹膜透析でしたら可能です。
住み慣れたご自宅や施設での終末期を希望される方は、社会的入院回避が可能な腹膜透析を選択するべきです。
血液透析からの移行も可能です。
ご自身で操作が難しくなっても訪問看護の助けを借りて継続することができます。
病院外来への通院が難しいときは、訪問診療も可能です。
腹膜透析の終末期は非常に温和で穏やかに経過することが多いです。
基本的に可能です。
尿量(残腎機能)が保たれていれば容易にできます。
尿量(残腎機能)が少ない場合は、週1回だけ血液透析を行うハイブリッド腹膜透析をお勧めしています。
長期血液透析や心臓病などで体力が落ちており、血液透析を続けること自体が負担になっている場合、腹膜透析に完全移行したほうが適しているケースが多いです。
具体的には、倦怠感の消失、カリウム制限中止による食欲改善、通院負担からの解放、睡眠障害の改善、透析除水量の増加、シャント穿刺痛やシャント治療時の苦痛からの解放、旅行の自由度など多岐にわたります。
緩和的腹膜透析とは、末期腎不全患者や重篤な併存疾患を有する高齢・虚弱患者に対し、延命よりも症状緩和と生活の質(QOL)の最大化を主目的として個別化された腹膜透析療法です。
標準的な透析量や厳格な生化学的目標よりも、患者の希望や許容できる治療負担に合わせて処方を調整し、症状管理(例:浮腫、呼吸困難、倦怠感など)を優先します。
1.KDOQI US Commentary on the 2020 ISPD Practice Recommendations for Prescribing High-Quality Goal-Directed Peritoneal Dialysis.
American Journal of Kidney Diseases : The Official Journal of the National Kidney Foundation. 2021. Teitelbaum I, Glickman J, Neu A, et al.Guideline
2.Delivering Peritoneal Dialysis for the Multimorbid, Frail and Palliative Patient.
Peritoneal Dialysis International : Journal of the International Society for Peritoneal Dialysis. 2020. Brown EA, Hurst H.
3.Palliative Dialysis: Addressing the Need for Alternative Dialysis Delivery Modes.
Seminars in Dialysis. 2019. Tentori F, Hunt A, Nissenson AR.
4.Caring for Older Patients on Peritoneal Dialysis at End of Life.
Peritoneal Dialysis International : Journal of the International Society for Peritoneal Dialysis. 2015. Meeus F, Brown EA.
緩和的腹膜透析は、在宅療養やホスピスケアと両立しやすく、患者が自宅で最期を迎えることを希望する場合にも適しています。患者さんの価値観や希望に沿ったケアが重視されます。
このように、緩和的腹膜透析は、腎代替療法の一形態として、患者中心の緩和ケアを実現するための重要な選択肢と考えられており、当院も積極的に取り組んでいます。
腹膜透析の医療技術や成績は過去20年間で大幅に改善しました。
2011年ころには、大規模な調査で血液透析と腹膜透析の成績が同等であると発表されています。
また、身体的な負担の少ない温和な透析療法であることから、高齢化社会に適した透析方法として再評価されています。
しかしながら、乏しい経験や古い知識に囚われ、不正確な説明が行われていることも多いのです。
こちらもご参照ください。
「腹膜透析は使えない」は過去のもの 日本透析医学会理事長の中元秀友氏に聞く 2018年 日経メディカル
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201807/556929.html
透析医療の新たなる時代 2018年 CareNet
https://www.carenet.com/news/general/carenet/46136
最新の腹膜透析医療技術に熟練しており、知識と経験豊富な医療者は、国内ではきわめて限られているのが現実です。
些細なことでも結構ですので、下のフォームよりお問い合わせください。